【見通し】(東京市場 為替) 原油安・株安一服、為替は円安水準で推移か

2015年01月08日 08:04

昨日の欧米市場では原油安・株安パターン一服で、NYタイムはドル買いが先行しドル円は119.65円まで上昇、ユーロドルは1.1802ドルと2005年以来の1.18ドル割れに迫った。その後、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録の公表を控えドルに調整売りが持ち込まれ、ドル円は119円前半、ユーロドルは1.1839ドル前後でNYを引けている。米株価指数は堅調に推移し、米長期債利回りも上昇したが、ドル中心の展開でリスク選好の円売りはあまり強まらず、ユーロ円が141円前後で上下するなどクロス円の上値は伸びにくかった。FOMC議事録では、原油安は正負の影響の差し引きでGDPや雇用にプラスとの見解で、ドル高による影響を含めインフレ率の一時的な鈍化に懸念は払われていない。
 
東京タイムは海外市場の基調を引き継ぎ、ドル円は119円台を中心に底堅く推移しそうだ。米株高やドル円の水準回復を受け、本邦株式の買い戻しが強まれば、円売り圧力として為替にフィードバックしてくることも考えられる。FOMCでも原油安は米利上げの強い障害にならないとのスタンスが確認された。ドル高・円安基調を阻害する不透明感はひとつ取り除かれている。FOMC後にさらに原油安が急速に進んだため、今後この見方がやや後退するリスクはあるが、その懸念が浮上してくるのはもう少し先だろう。本日は株価動向や、豪11月住宅建設許可の結果を受けたオセアニア通貨の動意などをにらみつつ、基本的に落ち着いた動きが続くかもしれない。