【見通し】(東京市場 為替) 円買い優勢か、選挙結果は事前にほぼ消化済み

2014年12月15日 08:00

先週末の海外市場ではユーロがしっかり。米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えてユーロ売り・ドル買いの巻き戻しが入ったものの、1.25ドルちょうど付近の抵抗感はこなせず。ポンドドルは1.57ドル前半でこう着。ドル円は衆院選の投開票を控えて118円台でもみ合った。米12月ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値は強かったが、ドル相場の方向感を左右しなかった。米株安はあまり手がかりにならなかった一方で、原油安を受けてドル/加ドルは2009年7月以来の加ドル安水準を更新している。
 
本日の東京市場では衆院選後の流れを探ることになるが、結果としては次世代の党が議席を大きく減らし、その減少分が野党各党に分散しただけであり、自公・連立政権にとって選挙の前後で何が大きく変わったわけでもない。与党大勝の選挙結果を盾に、アベノミクスを推し進めることになりそうだ。相場に対する影響は軽微だろう。先週の観測報道にあったように、原油安を受けた短期的なインフレ率下振れを警戒して、日銀が異次元緩和を早々に再び実施することはなさそうで、円相場に対する刺激は限定的だ。選挙結果の消化に時間をかけることなくFOMCへ視線が移っていくだろうが、米金融当局のタカ派シフトに対する警戒感や原油安を受けて株価は重そうで、円は買い戻されやすいか。