【見通し】(東京市場 為替) 円安・株高の好循環続くか 豪GDPにも注目
2014年06月04日 08:00
NYタイムは、予想より強い米指標結果の発表後、米長期金利の上昇を後押しに、ドル円は一時102.56円まで上昇した。日本のGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)運用方針転換による海外資産への投資拡大や、法人減税措置の進展によるアベノミクス相場再燃への海外勢の期待も、欧米タイムでの円売りを支える一因となっているようだ。ドル強含みを受け、ユーロドルは1.3648ドルから1.3620ドル付近まで反落。ポンドドルも1.6731ドルまで水準を下げた。
東京タイムでは豪1-3月期GDPが発表される。市場では前期比+0.9%、前年比+3.2%の成長が予想されている。昨年1年間は前年比ベースで2%台の成長が続いていたが、前月の豪準備銀行(RBA)四半期報告では今年6月までの1年間の成長見通しを2.75%から3.0%に上方修正しており、おおむねこれに沿った内容になると想定される。昨日発表された1-3月期の純輸出は対GDP比で予想を大きく上回り、本日のGDPへの寄与度は+1.4%と試算された。市場の想定を上回る内容だったため、期待値もやや高めになりそうだ。ドル円は引き続き株価を眺めながらの推移となるだろう。米株価は高値圏で調整含みの推移に終始した。ただ、NY市場で強い米経済指標を好感してドル高・円安地合いが続いていたことを考えれば、円安と株高の好循環によって、ドル円は雇用統計を控えるなかでもう一段の上値追いも想定できる。6月に入り米金利が持ち直しを強めていることも支えになるだろう。