【見通し】(東京市場 為替) 円売り優勢か、ギリシャ不安は一時的に後退

2015年02月23日 08:38

20日の海外市場では、ギリシャ支援プログラムの4カ月延長が決定されたことでユーロが買い戻された。時間的な猶予が得られたことで、再びギリシャの債務再編協議が始まることになる。ユーロ安が巻き戻され、ユーロドルは1.1430ドル、ユーロ円は135.86円まで水準を切り上げた。ダウ平均とS&P500が過去最高値を更新し、ドル円は118.30円の安値から119.19円まで切り返した。原油安や加小売売上高が弱かったため、加ドルは軟調に推移。
 
本日の東京市場では、ギリシャの資金的な不安が一時的に後退したことで円売りが優勢か。ギリシャ支援の延長が合意に至ったということは、今後もギリシャと債権団の協議が続けられることを意味し、安堵できるものではないが、少なくとも短期的な懸念は払拭された。反緊縮を掲げて政権を握ったツィプラス首相に対してギリシャ国内で落胆が芽生える可能性があり、先々の政局不安につながるかもしれないものの、とりあえずはギリシャ問題のテーマ性は薄れ、今週予定されているイエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の証言に向けて米金融政策見通しが相場の軸となりそうだ。先週の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録を受けて市場参加者の認識は揺れており、場合によってはプライスに反映されることもあるか。