【見通し】(東京市場 為替) 不安定化する関連市場次第で神経質な展開も

2015年02月04日 08:00

NYタイムはリスクオンが優勢。ファロファキス・ギリシャ財務相が4日に欧州中央銀行(ECB)を訪問するとの報道が伝わったことで、債務交渉進展への期待からユーロが買われた。米国の関連市場は株高・債券安(金利上昇)で反応。ユーロドルは1.1534ドル、ユーロ円は135.20円まで上値を拡大。ユーロクロスでもユーロ全面高となった。ポンド円が178.40円、豪ドル円が92.05円、NZドル円が87.19円まで上昇するなど、株高や金利上昇で円売りも強まったが、ドル円はドル安が上値を相殺したため117円半ばで伸び悩んだ。
 
前日はギリシャ懸念が巻き戻され、ユーロを主導に主要通貨がドルに対して上昇。リスクオンのなかで円売りも入ったが、ドル円はドル安に押されて上値が乏しい展開となった。足元の米経済指標にさえない結果が散見され、金融政策の優位性に着眼したドル買いも入りにくい状態。週末の米雇用統計に向けてドルがもう一段の調整を強いられる可能性もある。米株式相場の大幅続伸は円売りの支えだったが、日銀の大規模緩和の弊害で債券市場が不安定化していることなども考えれば、本邦株価が欧米市場並みに堅調となるかも疑わしい。株式・債券市場の動向をながめながら、リスクオン・オフの強弱を推し量りたい。