【見通し】(東京市場 為替) リスクイベント多く、円高圧力根強い

2015年01月19日 08:26

先週末の海外市場では、ドル買いが優勢。米12月消費者物価指数はエネルギー価格の下落で想定通り鈍化したがコアベースではほぼ横ばいを維持し、米1月ミシガン大学消費者信頼感指数が2004年1月以来の高水準をつけたことが背景。ユーロドルは1.14ドル半ば、ポンドドルは1.50ドル後半までドル高推移。ドル円は117円後半まで戻りを試した。ユーロドルは2003年以来の安値を更新している。
 
今週は週後半にかけて注目イベントが集中している。スイス国立銀行(SNB)が対ユーロでスイスフランの上限を設ける政策を撤廃したことで、欧州中央銀行(ECB)が国債購入の実施を決定するとの観測が支配的になりつつあり、ユーロを一段と押し下げている。ギリシャ総選挙に関してもユーロの重しである。
 
スイスフラン・ショックが冷めやらず、ユーロ圏に波乱が待ち受けているなかでは、ユーロ売りと並んで逃避的に円買いが持ち込まれやすい地合いが続いていると思われる。ECBによる国債購入が、市場参加者が十分であるとみなすほどの規模で行われるのか、ギリシャ政局の行く末など蓋を開けてみるまではわからない。不透明感は円買いのエンジンとなる。先週末の時点でドル円には下げ一服感があるものの、クロス円を含めて円買い圧力が残る一週間となりそうだ。