【見通し】(東京市場 為替) ユーロ圏財務相会合控え、円売り進みにくい

2015年02月16日 08:02

先週末のNY為替市場は小動き。2月の米ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値が弱くドル売りが入ったが、本指数は1月にかけて駆け足で上昇しており、今回の低下に悲壮感は乏しくあまり材料視されていない。ドル円は118円後半で重かったが、米株価指数がしっかりと推移し、米長期債利回りが上昇したこともあって下値は限定的。S&P500は過去最高値を塗り替えている。ユーロドルは1.14ドルちょうどを挟んで上下。ドル/加ドルは1.2422加ドルまで加ドル高推移。原油価格が続伸したことが加ドルを押し上げた。12月の加製造業出荷が市場予想を上回る伸びとなったことも加ドルの買い戻しを誘った。
 
本日の注目材料はユーロ圏財務相会合。先週の会合ではギリシャ債務問題への合意に至らず持ち越しとなった。2月末に期限を迎えるギリシャの救援プログラムに関して、6カ月程度の「つなぎ融資」という妥協策が協議されると予想されている。ギリシャ反緊縮政権は、緊縮財政措置の緩和、撤廃を公約にして政権を獲得しており、緊縮財政措置を条件にしているトロイカ(欧州連合・国際通貨基金・欧州中央銀行)との債務交渉が難航している。ただし、債務交渉が決裂した場合、ギリシャがデフォルトに陥る可能性が高まる。リスク回避の円買い圧力が強まる可能性があり、東京タイムではドル円・クロス円は上値の重い動きが見込まれそうだ。東京タイムでは本邦10-12月期GDP・1次速報値の発表が予定されている。前期比年率で+3.7%と、2四半期連続のマイナス成長から脱却が見込まれているが、予想通りか予想を上回る結果となれば、日銀による追加緩和の思惑がやや後退する可能性はあるだろう。