【見通し】(東京市場 為替) ユーロ円が相場を左右か、中国の話題にも警戒

2015年01月05日 08:00

先週末の海外市場ではドル円は底堅い展開だった。弱い米経済指標を受けて、119.80円付近までの調整を挟みながらも、120円半ばへ戻して越週した。一方、ユーロドルはさえない動きだった。ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁が独紙とのインタビューで、必要であれば今年初めに行動する用意がある旨をあらためて述べたことが重しとなった。ユーロドルは、1.2001ドルと2010年6月以来、4年半ぶりの1.20ドル割れ目前まで下げた。
 
週明けの取引量が薄い時間帯をついて、ユーロドルは節目だった1.20ドルを割り込んで1.1861ドルまで下げ幅を広げている。
 
本日から年末年始の休暇を終えて、本邦勢や海外勢が本格的に市場に戻ってくるが、先週末の動きが巻き戻される可能性は低く、ユーロ安・ドル高が加速する方向が中心だろう。下押しが進んだ反動から短期的には戻りを試してもおかしくはないが、方向性は依然として下向きのままで、ユーロの戻りも鈍いだろう。ドル円は、ユーロ安を通じたドル高に支えられ、底堅い推移が期待される。しかし、ユーロ円が本日の主役となれば、対ユーロでの円買いを通じてドル円が上値を伸ばしきれないことも想定され、方向性はつかみづらいかもしれない。 
 
そのほかでは、中国の話題にも注意したい。中国の不動産開発である佳兆業集団が1日遅く、融資4億香港ドル(約62億円)の返済ができなかったことを明らかにしている。先週末は、それほど話題にならなかったが、同問題が蒸し返されてさらなるデフォルトへの不安から株安が進めば、リスク回避の円買いがクロス円主導で進むこともあり、海外勢の動向には注意が必要だろう。
 
 
 
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