【見通し】(東京市場 為替) ドル円、リスク回避ムードで足元では重い動きに

2014年12月11日 08:00

NYタイムは円高とNZドルの急騰が目立つ展開。NYの原油先物価格が60ドル台まで下げ足を速めたことも背景に、エネルギーセクターを主導に米株価が大きく下落。リスク回避傾向が強まるなか、米長期金利が低下幅を拡大させたことも重しとなった。ドル円は117.70円、ユーロ円は146.53円、ポンド円は184.97円、豪ドル円は97.78円、加ドル円は102.55円まで下落した。一方で、NZドル/ドルは0.7833ドルへ、NZドル円は92.47円まで急騰した。ニュージーランド準備銀行(RBNZ)は予想通りに政策金利を据え置いたが、声明で先行きの緩やかな金利上昇予想を維持し、成長やインフレに楽観的な態度を示したことに市場は反応した。
 
金融市場全体にリスク回避ムードが強まっており、ドル円に調整の下げ圧力が高まっている。9日に中国の先行き景気鈍化への懸念やギリシャ政局不安が材料視され、米株は売りが強まったが、昨日も原油安を背景に続落。ダウ平均は250ドル超下落し、3営業日続落となった。日経平均もさえない動きが見込まれ、東京タイムでもリスク回避ムードの継続が見込まれる。先週末に強い米雇用統計を受けて、ドル円は121.86円まで上値を伸ばした。市場では2007年7月の高値123.67円や、同6月高値124.14円を目指す動きも見込まれていたが、120円の大台を割り込み大きく調整が進んだことで、一転して利益確定を優先させる意識が高まっている。テクニカル的には、117円後半まで上昇してきた日足一目均衡表・基準線を維持し、118.30円付近の21日移動平均線を回復できるかがポイントになりそうだ。一目・基準線の水準を維持できなければ、一段の調整が見込まれる。
 
本日は、東京タイムで豪11月雇用統計、NYタイムでは米11月小売売上高の発表が予定されている。結果次第で、豪ドルやドル主導で動意付きそうだ。
 
 
 
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