【見通し】(東京市場 為替) イベントのはざまで方向感乏しい

2015年03月04日 08:04

NYタイムでは、日銀の追加金融緩和に否定的な見解を示した内閣官房参与の発言も尾を引くなか、米株価の失速も手伝って、ドル円が119.38円まで安値を更新する場面があった。ユーロドルは1.12ドルを挟んだ往来が続き、豪ドル/ドルは0.7845ドル、NZドル/ドルは0.7574ドルまで買い戻しが進むなどまちまち。加GDPが市場の想定を上回ったことでドル/加ドルは1.2433加ドル、加ドル円は96.27円まで加ドルが買われるなど、全体的にはドル高が巻き戻されるような展開となった。
 
東京タイムでは豪10-12月期GDPや中国2月HSBCサービス業PMIの公表が予定されている。しかし、豪準備銀行が昨日金融政策を発表した直後であることや、中国で明日から全国人民代表大会(全人代)が開催されることを踏まえれば、結果によほどのブレが生じない限りは、豪ドルや主要通貨の動意にはつながりにくそう。NYタイムで週末の雇用統計の前哨戦となる米2月ADP全国雇用者数や同ISM非製造業景況指数、米連邦公開市場委員会(FOMC)のたたき台とされる米地区連銀経済報告(ベージュブック)が発表されるため、取引も手控えられやすいだろう。高値圏から押し戻された欧米の株価から予想される本邦株価動向も、相関性が薄れているとはいえドル円の上値追いをためらわせる。イベントのはざまで方向感を見出しにくいか。