【トレードイメージ】ユーロ デフレ通貨は底堅い

2014年05月01日 14:41

ユーロドルは1.38ドル台を中心とした展開を続けており、今月初めからおおむね横ばいだ。1.39ドル付近は欧州当局者らが嫌気しており、この水準を越えて上値を伸ばそうとするたびにけん制発言が出てくる。1.37ドル後半は市場がユーロ買いを仕掛けるレベルで21日移動平均線の前後がサポートとなっている。
 ユーロ高けん制とユーロ圏への資金流入が拮抗する構図で、ユーロ圏や米国の金融政策・経済動向などは方向感を大きく左右していない。昨日の米連邦公開市場委員(FOMC)声明で米利上げ開始のヒントは与えられなかった。欧州中央銀行(ECB)の追加緩和は国債購入を軸とした量的緩和(QE)まで踏み込んでくればインパクト大だが導入は未知数。市場参加者も懐疑的だ。双方の金融政策はテーマとなりにくい。デフレ通貨は上昇するという円の経験則に照らすと、ECBがまごつく間にユーロは穏やかに上昇を続けていくのではないか。
 
・想定レンジ上限
 ユーロドルは4月11日高値1.3906ドルが目先の上値めど。ユーロ円は4月29日高値の142.47円。
 
・想定レンジ下限
 ユーロドルは昨日安値の1.3771ドルが下値めど。ユーロ円は昨日安値の141.13円。