【トレード イメージ】ユーロ 戻り鈍い、イベント通過による反発は想定内

2015年01月26日 14:41

ユーロドルは、11年ぶりの安値圏となる1.11ドル台で推移。欧州中央銀行(ECB)による大規模緩和の余波が続くなか、ギリシャ総選挙で反緊縮財政を掲げる最大野党の急進左派連合(SYRIZA)が圧勝したことが重しとなり、週明けは1.1098ドルまで下押しした。ユーロ円も130.16円まで下値を伸ばした。
 
 足もとでは、早朝のユーロ売りは一服しているが、ギリシャに対する不透明感などから、もち直しの勢いも限られている。
 
 ギリシャに関しては、SYRIZAが議席の過半数を獲得する見通しで、前回のような再選挙へのリスクは後退している。しかし、2月28日に期限を迎えるギリシャ向け支援の再延長をめぐる交渉への不安は続いている。交渉が難航すれば、ギリシャのユーロ離脱懸念が高まりそうで、金融市場が一時的に混乱することも考えられ、ギリシャ動向にはこれからも、注意が必要だろう。
 
 本日は独1月Ifo景況感指数が発表される。直近のユーロ安を受けて輸出の改善期待から、景況感のもち直し傾向がより鮮明となれば、イベントを通過した直後とあって、ユーロが短期的に戻る可能性はある。しかし、前述したようにギリシャに対する不透明さがしばらく続きそうなため、戻りは鈍いだろう。
 
・想定レンジ上限
 ユーロドルの上値めどは、本日の高値となる1.1203ドル。これを上抜ければ、先週末のNY高値である1.1290ドルが次に意識される水準。ユーロ円は心理的節目の132.00円や、23日のNY高値の133.00円。
 
・想定レンジ下限
 ユーロドルの下値めどは、早朝につけた1.1098ドルや1.1000ドル。ユーロ円は心理的節目の130.00円や129.00円がめど。