東京市場 午後 リスクオン継続だがクロス円にはやや買い疲れも
午後も中東懸念の緩和や株高などを背景にリスクオン地合いが醸成されやすい展開が継続。東京市場のマザーカレンシーとなる円への売り意欲は引き継がれた。シリア問題に関しては、オバマ米大統領が一部でシリアが受け入れを表明したとも伝わったロシアが提案する化学兵器の廃棄案を検討すると表明し、軍事介入に関する採決の延期を議会に要請。外交的解決の道筋が開けたとの期待が高まった。ただ、米国側はロシア案の実現性には懐疑的な見方も示し、国民に対して軍事行動への理解を求めていることから、問題が先延ばしされたとの印象が強い。地政学的リスクのいったんの後退と、中国の景気回復期待がもたらした世界的な株高で市場のセンチメントが大幅に改善していることに加え、本邦サイドの要因も絡めて円の先安観は根強いが、クロス円は足元の上昇ピッチの早さからやや買い疲れのイメージも見受けられており伸び悩んだ。
ドル円は100.62円まで反発を強めて直近高値を更新。ポンド円も158.22円まで高値を再度塗り替えた。ただ、前日に引け値ベースで年初来高値を示現したユーロ円は133円前半、同じくスイスフラン(CHF)円も107円半ばで伸び悩み。豪ドル円は93円前半、NZドル円は80円後半、加ドル円は97円近辺でやや調整含みの推移をたどった。
対ドルもユーロドルが1.3243ドル、ポンドドルは1.5719ドルまで高値から押し戻されて上値の重い推移。豪ドル/ドルは0.9280ドル、NZドル/ドルは0.8036ドル、ドル/加ドルは1.0365加ドルまで前日来の上昇の反動で下押した。終盤にかけて日経平均や中国株が利益確定の売りを強めたことも重しとして意識された。