東京市場 午前 序盤は円安基調示すも、明確な方向感には乏しい
東京タイム午前、序盤は円安気味に推移も明確な方向感には乏しい。2020年東京五輪開催を材料とした本邦景気への期待感から日経平均は堅調地合いを維持したものの、為替相場はに関しては、昨日から再開された米議会においてシリアへの軍事介入についての承認の可否をめぐり審議に入るなど、シリア情勢に対する懸念が払しょくされないなかで、強弱材料が混在しており明確な方向感には乏しい展開に。ドル円・クロス円は日経平均の大幅続伸もあって朝方はやや円安気味に推移し、ドル円は99.76円まで上昇したものの、シリア情勢への警戒感が払しょくされておらずリスク要因も根強いなかで積極的に上値を試すような展開には至らず、徐々に上値は重くなった。また、クロス円も買いが先行した後は軟化し、ユーロ円は132円の大台を割り込んだほか、ポンド円は156円前半まで下押した。株価との感応度が強いオセアニア通貨は、豪ドル円は92.19円、NZドル円は80.04円まで上昇する場面がみられたものの、こちらも上値を積極的に追うような勢いには欠けた。
ドルストレートはほぼ横ばい。序盤のクロス円の上昇は支えとなったが、円相場主導のなかでレンジは限定的。ユーロドルは1.32ドル半ば、ポンドドルは1.57ドルちょうど前後で推移。それでもオセアニア通貨はやや上値を伸ばし、豪ドル/ドルは0.9252ドルまで上昇し7月29日以来の高値を示現。NZドル/ドルも0.8027ドルまで買われた。
この後も、株価の動向を確認しながらの展開か。本邦証券筋が「あくまでも株式相場の上昇が主導した円安」との見解を示しているように、引き続き株式相場の動向が円相場を主導しそうで、午後も株式相場の動向には注視しておく必要がある。とはいえ、シリア情勢への不透明感が払しょくされないなかでは、日経平均の上昇が継続しても積極的な円安にはつながらないかもしれない。一方、中国の経済指標が複数予定されている。直近発表された中国経済指標は軒並み市場予想を上回る好結果となっており、景気減速への懸念が高まっていた中国経済に対する見方に変化が出てきていることから、本日もそういった内容を裏付けられるか注目される。仮にこれまでと同様に好調な結果が示されれば交易関係で中国とつながりの強い豪州に対するポジティブな見方につながり、午前も堅調に推移していた豪ドルの上昇を後押しすることになるだろう。