東京市場 午前 円じり高、米政局不安継続 米下院案は通過せず
2013年10月02日 12:02
東京タイム午前の為替市場では、値幅は狭かったものの、円買いが優勢。米暫定予算協議の妥協点がいまだに見えていないうえ、米債務上限の引き上げも合意に至っておらず、米政局不安が引き続き金融市場を揺さぶっている。米政府機関の一時閉鎖について、早期に再開されるとの楽観論もあるが、米国の資金が枯渇するまで残すところ約2週間となっており、まったくかみ合わない議会の動向からすれば十分な時間があるとも言えない。日経平均株価は前日比102円安で前場を引けている。
なお、共和党が多数派の米下院は小出しの暫定予算の採決を行ったが、ワシントン特別区、退役軍人省、国立公園局の暫定予算法案はいずれも法案通過に必要な3分の2の賛成票が集まらず否決された。
ドル円は97.75円、ユーロ円は132.14円、ポンド円は158.11円、加ドル円は94.49円、豪ドル円は91.54円、NZドル円は80.15円まで下げている。
ユーロドルやポンドドルもクロス円の下げにやや圧迫され、それぞれ1.3508ドル、1.6162ドルまで下押した。昨日の海外市場以降は強い米ISM製造業景気指数もあり、ドル安の流れがせき止められている。豪ドル/ドルは0.9361ドル、NZドル/ドルは0.8194ドルまで軟化。弱い豪貿易収支と豪住宅建設許可が豪ドルの重しとなっている一方で、豪ドル/NZドルでは豪ドル買い・NZドル売りの流れが続いており、オセアニア通貨ではNZドルの下げが目立っている。
東京午後は円買い優勢の展開が続きそうだ。日経平均株価の上下につれて円相場もやや動意づいており、最近のテーマである米政局不安のなかではリスク回避通貨である円に矛先が向きやすい。ただ、午後は商いが閑散としやすく、値幅が一方的に広がるようなこともないだろう。