東京市場 午前 ドル円98円復帰ならず「いって来い」、日経は小反発

2013年08月29日 12:37

 東京タイム午前は、シリア情勢緊迫化に対する過度な懸念がやや後退し、日経平均の反発を背景に、ドル円・クロス円は買い戻しが先行するも、結局は「いって来い」となった。シリア情勢に対する懸念が解消されたわけでもなく、警戒感が残されていることが依然としてドル円・クロス円の重しとなり、値幅も限られている。ドル円は97.91円まで上値を伸ばしたが98円大台を試す展開には持ち込めず、日経平均が伸び悩む中で97.55円まで押し戻された。ユーロ円は130.51円を高値に130円前半、ポンド円は151.99円を高値に151円後半での小動きが続いた。また、ユーロドルは1.33ドル前半、ポンドドルは1.55ドル前半の狭いレンジ内での推移となった。
 一方のオセアニア通貨は小じっかり。シリア情勢の緊迫化を懸念した株価の下落も落ち着き、オセアニア通貨は大幅下落の反動の動きもあって、買い戻しが優勢。豪ドル円は87.83円、NZドル円は76.71円まで上値を伸ばし、対ドルでもしっかり。豪ドル/ドルは0.8976ドル、NZドル/ドルは0.7840ドルまで上昇した。午前に発表されたNZ8月ANZ企業信頼感は48.1、同企業活動見通しは43.3となり、ともに前月の水準を下回ったがNZドルの反応は限定的だった。
 午後もドル円は、97円台での推移となるか。小幅上昇にとどまった日経平均が後場で反落するようであれば、98円台が重かったドル円は97円前半まで下押す可能性はあるものの、NYタイムの米4-6月期GDPの発表を控え、値動きは限られそうだ。引き続き、米国のシリア攻撃はあるか、米欧諸国による軍事介入がある場合、短期間のものになるかは注目。