東京市場 午前 ドル円は1週間ぶりの高値、日経平均は続伸
2013年10月10日 11:57
東京タイム午前の為替相場はドル円が堅調となった。ハト派寄りのイエレン氏の次期FRB総裁指名や、米下院共和党指導部が短期の債務上限引き上げを検討するとの報道を受けた米財政問題進展への期待感も、リスク回避の円買い意欲を低下したことが背景。小幅高で寄り付いた日経平均が前日比で100円超に上げ幅を広げたことや、時間外の米10年債利回りが上昇基調を強めたことにも後押しされて、ドル円は1週間ぶりの高値となる97.75円まで上昇した。株高やドル円の上昇を受けて、クロス円はしっかりも主要通貨が対ドルで軟調推移となったことが重しとなり上値は限られた。ユーロ円は131円後半、ポンド円は155円半ば、NZドル円は80円後半を中心に狭いレンジ内で上下動。また、ドルは対円以外の主要通貨に対しても買い戻しが優勢となった。昨日の海外市場での流れを引き継ぎ、米財政問題懸念で進んだドル売りに巻き戻しが入った。ユーロドルは1.35ドルの大台を割り込み、1.3494ドルまで下落し、NZドル/ドルは0.8255ドルまで弱含んだ。また、昨日弱い英鉱工業生産を受けて弱含んだポンドドルも1.5924ドルまで下落した。東京午前で発表された5日までの対外中長期債投資は2兆2257億円の資本流入となったほか、8月機械受注は+5.4%で、3カ月ぶりのプラスで市場予想を上回った。
豪雇用データの結果を受けた豪ドルの上昇は限定的。豪9月就業者数は9100人増となり、市場予想の1万5000人増を下回ったが、同失業率は前月や市場予想の5.8%から5.6%に改善された。この結果を受けて、豪ドル/ドルは0.9472ドル、豪ドル円は92.39円まで高値を更新した。しかし、ドル買いの流れや中国株がマイナス圏に沈んだことも重しとなり、豪ドル/ドルは0.9412ドルまで反落し、豪ドル円も92円付近に押し戻された。
東京タイム午後のドル円は97円半ばを中心に97円台での動きが続くか。午前で、堅調地合いとなったドル円だが、米債務上限引き上げ問題の不透明への懸念から大幅上昇は見込めず、3日の高値97.88円が上値めどになりそう。