東京市場 午前 シリア情勢懸念による円買い継続も限定的、日経は続落

2013年08月28日 12:20

 東京タイム午前は昨日NY市場の流れを引き継ぎ、リスク回避の円買いが優勢。引き続き、欧米諸国による軍事介入の警戒感が強まっているシリア情勢の緊迫化が、リスクオフの動きを強めている。欧米株の大幅下落を受けて本邦株価も軟調推移が見込まれるなか、日経平均の寄り付き前から円買いが強まり、ドル円は12日以来の安値となる96.81円まで下落した。安値更新後のドル円は、昨日からの大幅下落の反動や96円後半での押し目買いが支えられて、97.31円まで切り返したが上値は重く97円前半での小動きが続いた。クロス円も売りが先行し、ユーロ円は129.66円、ポンド円は150.52円、スイスフラン(CHF)円は105.57円まで下げ幅を拡大。オセアニア通貨も弱含み、豪ドル円は7日以来の安値86.55円、NZドル円は6月25日以来の安値となる75.12円まで下落した。関連市場では、日経平均が一時331円安まで下げ幅を拡大した後に下げ渋るも、戻りは限定的だった。
 また、対ドルではオセアニア通貨が軟調。シリア情勢緊迫化による新興国通貨や資源国通貨安の流れから、豪ドル/ドルは0.8925ドル、NZドル/ドルは0.7748ドルまで売り優勢となった。一方のユーロドルは1.33ドル後半、ポンドドルは1.55ドル前半で狭いレンジ内での推移となった。
 午後のドル円は、午前のレンジを引き継ぎ、96円後半から97円前半での小動きになりそうだ。上値の重さは続くと思われるが、シリア情勢に対してやや過剰反応しているとの声も聞こえており、昨日からの大幅下落に対する反動の動きも考えられる。引き続き、シリア関連の報道に注目したい。