本日の見通し(為替) FOMC議事録待ちだが、ドル円は下方向をケア
NYタイムは翌日の米金融政策に関連したイベントを前に模様眺めムードが強かったが、そのなかでユーロドルは約6カ月ぶりの高値となる1.3453ドルまで上昇。直近高値を超えたことによる、テクニカルなフローが相場を押し上げた。ユーロ円も130.79円まで上値を伸ばした。一方でドル円は97円割れでは底堅さを示し、足元のレンジ相場が継続。関連市場では米長期金利が2.80%近辺まで調整。ダウ平均は小幅安で5営業日続落したが、ナスダックやS&Pは反発した。
日本時間翌3時に、今週一番の注目材料とされる米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録の公表が予定されている。市場は米連邦準備制度理事会(FRB)の月額850億ドルにのぼる資産買い入れペースの縮小時期について、いまだ確信を抱けずにいるだけに、議事録でこうした点が明らかになると期待を寄せている。また、失業率を数値基準とした、フォワードガイダンスの修正計画があったかに関心があるとの声も聞かれる。市場が織り込む利上げサイクルの開始時期が前後することにより、ドルを主導に相場が活気づくこともあり得よう。そのため、東京時間では手控え感の強い時間帯が長くなりそうだ。まちまちだった米株式市場の動きも、東京市場の鈍い出だしを予想させる。もっとも、米金融緩和ペースが年内に縮小されるとの見方がほぼ固まり、流動性が引き締まるとの思惑から経常赤字を抱える新興国からの資金流出が加速していることで、アジア株全体の動向を通じてリスク回避的な方向へと目線が傾く可能性があることは念頭に置いておきたい。ドル円・クロス円には、市場センチメントの悪化を通じた円の買い戻しが入る可能性もあるか。