本日の見通し(為替) 財政問題解決の糸口見えず、株安・ドル安継続か
2013年10月08日 08:01
NYタイム、為替相場ではリスク回避の円高基調が継続。米予算ならびに債務上限問題でまったく進展がないなか、米株式市場の軟調さに沿って円が買われた。NYタイムに入り米10年債利回りが低水準から持ち直したことを受けてドル円がやや水準を切り上げるなどややドル買いに傾斜する場面は見られたが、終盤にかけては円買いからドル円が8月12日以来の安値圏へと下げ幅を拡大し、クロス円も再び重くなった。ドル円は96.67円まで下値を広げたほか、ユーロ円は131.29円の安値をつけた。
ドル円の下値模索の動きは継続か。先週から米政府機関の一部閉鎖が始まり、14年度予算および債務上限問題の議会交渉の難航を受けて、ドル円は小幅ながら下値を広げる動きが続いて、テクニカルポイントとなる200日移動平均線(8日現在96.73円前後)も割り込んだ。争点となっているオバマケア(医療保険改革法)をめぐって、オバマ大統領と共和党の両者は譲る気配がない。共和党がやや不利な立場にあると言われているが、保険業界から大きな援助を受けている共和党も簡単にオバマケアを認めるわけにはいかない。債務上限引き上げ期間の17日に向かって解決の糸口が見えてこなければ、一段と株安・ドル安が進みそうだ。先週からの米政府機関の一部閉鎖により、政府機関が発表する主要経済指標の予定が延期されている。本日予定されていた米8月貿易収支の発表も延期となった。