本日の見通し(為替) 米財政協議への期待と懸念で、進展待ちムード
2013年10月15日 08:13
NY市場では円売りが優勢で、週明けの取引で円買いが先行したドル円やクロス円は反発する展開となった。週末の米財政協議では暫定予算・債務上限問題に大きな進展が見られなかったものの、この日はオバマ米大統領が上院での協議には幾分進捗があるとの認識を示したうえ、上院の院内総務であるリード氏(民主党)とマコネル氏(共和党)が上院で合意形成が間近であると明言し、週内での解決に自信を示したことで楽観論が後押しされた。下落して始まった米株式市場もプラス転換後に底堅く推移。ドル円は98.58円まで反発。ユーロ円は133.72円、ポンド円は157.64円、加ドル円は95.31円、豪ドル円は93.68円、NZドル円は82.60円まで円売りとなった。ドル円は先週末のNYクローズ水準を回復し、クロス円の大半は先週末比プラス圏へと浮上している。
東京タイムでのドル円は98円半ばを中心としたレンジ相場が継続か。米予算案・債務上限引き上げ問題をめぐって、昨日に予定されていたオバマ米大統領や両党指導部の協議は急遽延期されるなど、大きな進展は見られていないが、債務上限のタイムリミットとなる17日が近付くなかで、与野党が歩み寄りを見せているのは確かで、その期待感が引き続きドル円の下支えになっている。とはいえ、合意はぎりぎりまで難航する可能性もあり、警戒感も根強く、進展待ちムードで祝日だった昨日同様に積極的な取引は手控えられそうだ。本日の東京タイムでは、バーナンキFRB議長の講演が予定されている。金融政策に関する内容が伝わるか注目したい。米政府機関の一部閉鎖により、主な経済指標の発表が延期されている現状を踏まえ、10月末のFOMCでは量的緩和(QE)縮小が見送られるとの見方が多い。