本日の見通し(為替) 円買い優勢か、FOMC後のテーマに焦点

2013年09月24日 08:45

 23日の為替市場は円高。先週末からの流れを引き継いでやや円買いが優勢だったなか、米債務上限引き上げ問題に対する警戒感も高まりつつあり、ドル円は98.65円、ユーロ円は133.09円まで下げた。米量的緩和(QE)の縮小時期が見通せないことも不透明感を強めており、株価の下げが円高圧力につながった。また、ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁が「必要であれば新たな長期資金供給オペ(LTRO)を実施する用意がある」と述べたこともユーロ安を後押しし、ユーロドルは1.3480ドルまで弱含んだ。一方で豪ドル/ドルは0.94ドル半ばまで上昇。中国9月HSBC製造業PMI・速報値が強かったことが好感された。
 3連休明けの東京市場では穏やかに円高の流れが継続しそうだ。先週末や昨日の米株式市場の下げで円が買われやすいうえ、米債務上限引き上げ問題の交渉が引き続き難航しており、先週の米連邦公開市場委員会(FOMC)を通過した後のリスク要因としてテーマ化しつつある。米政府機関の閉鎖リスクが再び台頭するなかで、逃避通貨としての認識が強い円が買いの対象となりそうだ。ただ、米QE縮小時期も引き続き中心的なテーマであるうえ、来週のECB理事会を控えて追加LTRO観測も注目を集めつつあり、大きなテーマが混在している。円が買われやすいと思われるものの、欧州勢の参入以降はドルやユーロの動向が値動きの軸となる可能性も高く、目線の切り替えが厄介な局面といえそうだ。