本日の見通し(為替) 円買い一服もシリア懸念継続、注目は米GDP
NYタイムではドル円やクロス円に買い戻しの動きが継続した。シリア情勢緊迫化に対する過度な懸念がやや後退し、前日の反動で米株高・債券安が進むなか、ドル円は97.84円まで上昇。ポンド円は151.91円、豪ドル円は87.51円、NZドル円は76.27円、加ドル円は93.37円まで日通しの高値を更新した。また、ユーロドルは対ポンドで月末のリバランスに絡んだユーロ売りが持ち込まれたこともあり、前日安値を割り込んで1.3305ドルまで下落したほか、ポンドドルはカーニー・イングランド銀行(BOE)総裁の講演内容が伝わるとやや荒っぽい動きとなり、1.5427ドルまで下値を広げた後は1.5555ドルまで反発した。
本日の東京タイムでのドル円は97円台での動きとなるか。シリア情勢緊迫化による円買いは一服したが、シリア情勢をめぐる不透明感は続いており、引き続きドル円の上値を抑える要因になりそうだ。ドル円の98円前後には、重要なテクニカル指標が多数位置しており、98円大台の攻防戦に持ち込めるか注目したい。本日のNYタイムでは、米4-6月期GDP・改定値、同コアPCEデフレーター・改定値などの発表が予定されている。米4-6月期GDPは速報値からの上方修正が予想されているが、予想以上の上昇となれば、先週末からのさえない指標結果でやや後退している9月QE(量的緩和)縮小の思惑が強まりそうだ。また、QE縮小を判断する上で、米雇用データと同じく重要視されているのがインフレ指標。米インフレはFRB目標の2%を下回っており、QE縮小によってさらに低下する恐れがあるだけに、本日発表される米4-6月期個人消費や同コアPCEデフレーターの結果も重要視されそうだ。