本日の見通し(為替) ドル円上値重いか、さえない米指標続きで

2013年08月27日 08:44

 昨日のNY市場では、弱い米耐久財受注で動意はあったが一時的。ロンドン市場がサマーバンクホリデーで休場だったため、流動性は乏しく、方向感も薄かった。ドル円は弱い米耐久財受注を手がかりに98.25円付近までドル売りとなった後、98円半ばへ切り返した。ユーロドルは1.3394ドルまで強含んだ後、1.3370ドル付近へと伸び悩み、1.5613ドルの高値をつけたポンドドルも1.55ドル後半へと失速した。また、NZドル/ドルは0.7875ドルまでじり高となるなど、しっかりとした動きとなった。クロス円はドル円の下振れにつれる場面もあったが、ユーロ円は131.41円まで下押し後、131円後半へ安値から小幅に戻すなど、下値は限定的。
 東京タイムでのドル円は98円前半を中心に上値は重いが、下値も限られる相場展開が予想される。先週末の米7月新築住宅販売件数が市場予想を大きく下回る39.4万件となったことに続き、昨日の米7月耐久財受注も市場予想を下回る前月比7.3%減で、減少率は昨年8月以来の大きさとなった。9月QE(量的緩和)縮小観測がやや後退し、米長期債利回りが続落したことがドル円の重しとなりそうだ。また、シリア情勢の不透明感による地政学リスクが意識されれば、円買い圧力が強まる可能性もある。ただ、今週の後半から来週にかけて、米4-6月期GDP・改定値や米8月雇用統計など注目の経済指標の発表が予定されていることをかんがみると、ドル円の下値も限られそうだ。米経済が順調に回復に向かっているとの見方に変わりはなく、中国・ユーロ圏の景気減速懸念がやや後退しているのは、ドル円の下支えになりそうだ。