本日の見通し(株式) 五輪関連は値動きの良し悪しで資金流入に明暗か ドル円いまいちの反応で輸出株の重荷
東京市場は反発が予想される。2020年の五輪開催が東京に正式に決まったことで、先週末の反動から買い戻し優勢のスタートが予想される。不動産や建設業種の主力株への買い戻し一巡後、五輪関連株も値動きの良し悪しで資金流入に明暗がわかれよう。一方、ドル円相場は直近の100円レベルの節目が上値で意識されそうだ。主力輸出株の上値の重さは変わりそうにない。シリア情勢への不安感が心理的な重荷となるほか、9/17~18のFOMCの結果判明までは、出来高の増加や株式市場全体の方向性は出にくいだろう。
今週の国内の経済指標は、4-6月期GDP改定値、8月景気ウォッチャー調査(9/9)、7月機械受注、8月都心オフィス空室率(9/12)などが重要。海外では、中国8月消費者物価(9/9)、中国8月鉱工業生産、中国8月都市部固定資産投資(9/10)、豪8月失業率、インド7月鉱工業生産(9/12)、米8月小売売上高、米9月ミシガン大学消費者信頼感指数(9/13)などが発表される。主要なイベントでは、米アップルがイベントで新商品発表の可能性(9/10)、世界経済フォーラム夏季ダボス会議(中国・大連、9/11)がある。国内では9/13に先物・オプションの9月限メジャーSQを迎えるほか、サンワカンパニーが新規上場となる。
日経平均株価の予想レンジは13980円-14250円。基準線(13827円)処をサポートに反発が予想される。短期的には5/23高値と7/19高値を通る上値抵抗線を明確に上回れるかが焦点。この節目をクリアできると、7/19高値14953円などが視野に入ってくる。ただし、一目均衡表では遅行線が陰転していることや、9/10を分岐点として抵抗帯上限が切り下がる点には注意したい。基調に変化が生じやすいのは、9/9-10、12-13、20などがある。
週足では13週線(13828円)が今週も上昇が続く公算が大きい。株価はそれに準じて反発を続けられるかの正念場だ。週足の一目均衡表では転換線(14070円)付近で跳ね返される格好となっており、転換線が下げに転じやすい9月第3週あたりからの反落調整リスクは残っている。
6日のNY株式市場でダウ平均は前日比14.98ドル安の14922.50ドルで終了した。ロシアがシリアのアサド政権を支援する内容を示唆したことから、中東情勢の緊迫化が警戒された。ダウ平均は一時148.08ドル安まで下落する場面もあったが、米8月非農業部門雇用者数の増加者数が市場予想を下回り、量的緩和政策を早期に縮小するとの観測が後退し下値で買いが入った。
NASDAQは前日比1.23ポイント高、S&P500は0.09ポイント高で終了。円建てのCME225先物は先週末の大証日中終値と変わらずの13850円、ドル建ては5円安の13845円で終えた。