本日の見通し(株式) メジャーSQ前に様子見 建設株を中心に五輪関連に早々に押し目買いか

2013年09月12日 08:10

 東京市場は伸び悩む展開か。ドル円相場の1ドル100円台の節目が改めて意識されており、内需系売りの外需系買いといった単純な構図ではなさそうだ。米FOMCが通過するまでは、海運や鉄鋼などの低位株が多いセクターが物色されやすく、きのう下げた建設株を中心とした五輪関連などにも早々に押し目買いが入る公算が大きい。
 一方、出来高が増加してきたことや新高値銘柄数の増加などから、建設や不動産に比べて 出遅れ感のあるところを広く薄くみる動きは市場参加者の間で浸透しているもよう。中小型の建設株や携帯コンテンツ関連などの上昇が目立つところではあるが、出遅れ感のあるメガバンクを中心に地銀を含めた銀行株や自動車株などは今のうちに仕込んでおきたいところだ。

 日経平均株価の予想レンジは14250円-14500円。きのうは7/26の急落で形成したマド(14533円)を埋めたことで達成感が広がったが、5日線(14195円)に加え25日線(13744円)が上昇に転じたことを背景に7/19高値14953円~15000円を目指す動きは続きそうだ。一目均衡表では雲上限が下落基調に入るなど基調の変化を示唆する見方ができる一方、遅行線の好転や転換線(13948円)の上昇基調が続くため、基調は強い。変化日候補は、9/12-13、20、10/1、4、10などがある。
 週足では上昇が続く13週線(13962円)上で強い陽線を示現するムードがある一方、転換線(14070円)が下げに転じやすい9月第3週からの調整リスクは残っている。

 11日のNY株式市場でダウ平均は前日比135.54ドル高の15326.60ドルで終了した。米大統領がシリアへの武力行使を承認する決議案の採決を先送りするよう要請したことを受け、シリア情勢に関する懸念が後退した。非中核事業を売却合意したIBMなどに買いが入り高値引けとなった。一方、NASDAQは前日比4.01ポイント安。アップルの新製品について、一部でやや厳しい評価が下されたほか、世界最大の携帯電話会社チャイナモバイルとの提携が発表されなかったことで、投資判断を引き下げる動きがあった。
 S&P500は前日比5.14ポイント高で終了。円建てのCME225先物は昨日の大証日中終値と比べ25円高の14465円、ドル建ては30円高の14470円で終えた。