本日の見通し(株式) アベノミクス相場再来への期待感に加え米国株高も支援 五輪関連は陰線高値を越える力が目先試される

2013年09月10日 08:05

 東京市場は堅調な展開が予想される。五輪歓迎ムードでアベノミクス相場再来への期待感が強いことに加え、米国株高が買い安心感につながる公算が高い。中国をはじめ新興国の金融市場が落ち着きを取り戻したことも心理的な下支え要因だ。日経平均は7月安値を前に伸び悩む場面も想定されるが、取引時間中の海外市場が堅調であれば先物主導で上値を買う動きが強まろう。
 一方、昨日にぎわった不動産や建設などの五輪関連中心に出来高急増で陰線引けの銘柄が多い。きょうの動き次第では目先的な需給悪化につながりかねず、下方のマドを埋めずに陽線で切り返せるかなどに注目したい。

 日経平均株価の予想レンジは14100円-14400円。5/23高値と7/19高値を通る上値抵抗線を上回り、7/19高値14953円などが視野に入ってきた。一方、一目均衡表では遅行線がきょうも当時の株価に上値を抑えられる可能性があることや、雲を構成する先行スパンが変調するタイミングでもあるため注意したい。基調に変化が生じやすいのは、9/9-10、12-13、20などがある。
 週足では、今週も上昇が続く13週線(13945円)上で強い陽線を示現できるかに注目。月足均衡表では、9月は転換線が上昇基調を一段と強め、8月の12659円から13170円まで上昇している。三役好転が続くなかで、株価と接近した転換線が株価を押し上げる展開に期待したい。

 9日のNY株式市場でダウ平均は前日比140.62ドル高の15063.12ドルで終了した。中国・8月貿易収支の結果が好感されたほか、中国当局が現実的な政策を打ち出すとの期待から経済の持ち直し期待が高まった。素材セクターを中心に買いが入り、指数は一時165.91ドル高まで上昇。8月23日以来となる15000ドル台で終了した。
 NASDAQは前日比46.17ポイント高、S&P500は16.54ポイント高で終了。円建てのCME225先物は昨日の大証日中終値と比べ105円高の14325円、ドル建ては110円高の14330円で終えた。