中国 製造業PMI 1年4カ月ぶりの高水準
2013年09月01日 15:02
中国国家統計局と中国物流購買連合会が1日発表した8月の景況感を示す製造業の購買担当者指数(PMI)は51・0と、2カ月連続で前月より上昇した。市場予想の50・6を上回り、1年4カ月ぶりの高水準となった。工業生産や輸出など中国の経済指標はこのところ改善傾向が出ており、市場では中国経済減速への懸念が和らいでいる。
内需と外需に回復の兆候が出てきたことが要因。国家統計局は安定成長に向けた政策の成果と強調する一方、「日本や欧米の経済が改善し、外需が増加した」として、輸出回復も景況感改善につながったとの見方を示した。
指数が50を上回ると製造業の受注や生産などの拡大傾向を示し、下回ると縮小傾向を意味する。8月の新規受注を示す指数は52・4と前月より1・8ポイントの大幅上昇を示し、生産指数も改善。輸出の新規受注を示す指数は50・2と、5カ月ぶりに50を上回り、輸入指数も50・0に回復した。
中国政府は7月下旬に鉄道建設の加速や貿易促進策、中小企業減税などを柱とする景気支援策を決定し、8月から実行を開始。経済好転への期待から生産活動が活発化した。ただ、企業規模別では、大企業のPMIが51・8に上昇したのに対し、中堅企業は49・6と横ばい、小規模企業は49・2に下落しており、中小企業が経済好転の恩恵を受けていない実態をうかがわせた。