ロンドン市場 午前 各通貨が小幅な調整で米雇用統計に備える

2013年09月06日 20:03

 NYタイムに、今後の米金融政策の行方を占う上で最大の注目イベントとなる米8月雇用統計の発表を控え、ロンドン午前は各通貨がおおむね小幅な上下動に終始した。最近の米雇用統計の発表前には、ドルや円に思惑を交えた値動きが強まることも珍しくなかったが、本日はそういった値動きもさほど確認されなかった。今日の雇用指標の結果は、17日からの米連邦公開市場委員会(FOMC)において、月額850億ドルにのぼる債券購入ペースの段階的な縮小を開始させることが可能であるかの重要な判断材料となるため、これまでの同指標よりも注目度は更に高い。内容を見極めた上で、市場が向かう流れに追随するトレードが無難との見方も早まった売り買いを手控えさせた。
 ドル円は99.50円、ユーロ円は130.60円まで下押しが先行。米長期金利が3%の大台を維持できず、2.96%付近まで上げ幅を縮小させたことも上値を圧迫した。ポンド円は英鉱工業生産の伸び悩みや、同貿易統計の予想比悪化による対ドルの下振れも影響して155.13円まで下値を広げる場面もあった。
 ユーロドルはユーロ売り・資源国通貨買いの取引が目立ったことで、1.3106ドルまで水準を下げて前日安値1.3110ドルをわずかに下抜けた。ギリシャ4-6月期国内総生産の確報値が、速報値の-4.6%から-3.8%へと上方修正されたことにはポジティブな反応はなかった。ポンドドルは英7月鉱工業生産が市場で予測されていた伸びを下回ったほか、貿易収支の悪化が予想以上だったことで1.5568ドルまで下押した。一方、豪ドル/ドルは0.9155ドル、NZドル/ドルは0.7955ドル、ドル/加ドルは1.0451加ドルまで対ドルでの高値を更新。それぞれユーロに対して強含みで推移していたことが背景となった。NZドル円は79.34円、加ドル円は95.41円まで対ドルにつれ高。豪ドル円は79円前半で底堅く推移した。