ロンドン市場 午前 円買い戻しが優勢、公的年金運用への期待が失望へ

2013年09月26日 20:41

 ロンドンタイム午前、円買い戻しが優勢。東京タイム午前に円売りが進んだ背景として、法人税率の早急な引き下げとの政府方針ならびに公的年金の運用見直しを議論する有識者会議への期待があったが、ロンドンタイムに入り後者の期待が失望に変わったことで、円相場は全面高の展開となりドル円・クロス円は反落に転じ午前の上げ幅をほぼ失うこととなった。なお有識者会議では「国内債を中心としたポートフォリオの見直しが必要」、「新しい運用対象を追加すべきであるとの見解も」といった内容が示されたものの、具体的な比率などに踏み込んだ発言はなく、その後の伊藤有識者会議座長も「ポートフォリオ具体的比率に踏み込めなかった」と述べており市場の失望を煽る格好となった。
 そのほかの材料としては、英4-6月期GDP・確報値が発表され前年比で予想を下回ったことから対主要通貨でポンドは上値の重さが目立った。
 ドル円・クロス円は下落。前述した通り、有識者会議の結果を受けて円全面高となり、ドル円は99円の大台を割り込むと98.50円水準まで下押した。またクロス円では、ユーロ円が133円ちょうど近辺まで売られ、本日安値となる132.90円に迫ったほか、ポンド円は英経済指標の弱い内容も重しとなり159.20円水準から158.20円近辺まで1円超の下落となった。資源国通貨は、豪ドル円は93.02円まで上昇後は92.40円水準へ下落したほか、NZドル円も81.60円水準まで下押した。
 ドルストレートでは、弱い英経済指標の結果が重しとなりポンドドルは1.6035ドルまで下落。ユーロドルは、ユーロ円の下落につれて下げ幅を広げ1.3485ドルまで売られたものの、対ポンドでの上昇なども支えとなって、その後は1.35ドルの大台を回復させた。資源国通貨では、豪ドル/ドルは0.9403ドルまで上昇後は0.93ドル後半でのもみ合い、NZドル/ドルは0.82ドル後半を中心とした小動きとなった。