ロンドン市場 午前 ユーロしっかり、伊政局に対して前向きな報道

2013年10月02日 21:07

 ロンドン午前の為替市場は円が小幅上昇。米国の財政問題の先行きが見通しづらいことを受けたリスク回避の流れが引き続き円を下支えした。ドル円は97.25円と8月28日以来の円高水準をつけた。
 序盤は、アジア株式市場の流れを引き継いで欧州の主要株価が軒並み下げたほか、米長期金利が2.62%付近まで低下したことを受けて円買いが加速。ドル円は、97.50円割れに観測されたストップロスの売りを巻き込んで97.25円まで下げ幅を拡大した。クロス円も軒並み下げ幅を広げ、ユーロ円は131.50円、ポンド円は157.51円、豪ドル円は90.86円、NZドル円は79.89円、加ドル円は93.97円までそれぞれ日通しの安値を塗り替えた。ただ、下げ一巡後は大証・日経平均先物が夜間取引で下げ幅を縮めたほか、米長期金利も小幅に水準を戻したことで、その後は各通貨とも下げ渋る展開となった。
 ユーロドルはしっかり。序盤は、ユーロ円の下落に連れて1.3510ドル付近まで押された。しかし、イタリアで「ベルルスコーニ元首相がレッタ政権支持に傾いている」とのニュースが流れると、伊政治に対する期待感から伊株価指数の上昇を通じてユーロドルも反発。1.3540ドルまで高値を更新した。また、ポンドドルも堅調。本日発表された建設指標がさえなかったことで上値が重くなる瞬間は見られたが、ユーロドルの堅調な動きに引っ張られて、1.6229ドルまでレンジ上限を広げた。そのほかでは、豪ドルは軟調。豪貿易統計・住宅指標が予想よりも悪かったことが尾を引いた。豪ドル/ドルは0.9333ドルまで下げ幅を広げた。