ロンドン市場 午前 ドル高に修正入るもユーロはほぼ1人負け状態
ロンドン午前はこれまでの円主体の取引に代わってドル安が進行。中国景況感の改善を背景に資源国通貨高の動きが見られたほか、ポンドは強い英PMIも後押しに上げ幅を拡大させた。週末の米雇用統計を前に、本日以降も重要なイベントが多数予定されており、ドル高に修正が入ったことも影響した。ドルインデックスは一時82.25まで低下した。金・原油市況のさえない動きや欧州株の反落を横目に、豪ドル/ドルは0.9171ドルまで高値を更新。豪GDPの予想比上振れも引き続き好感された。またNZドル/ドルは0.7902ドル、ドル/加ドルは1.0478加ドルまで対ドルで一段高。ポンドドルは英8月PMIが市場予想を上回り、2006年12月以来の高水準を示現したこともきっかけに1.5632ドルまで買い進まれた。一方でユーロドルは1.31ドル半ばを中心にさえない値動き。この日発表されたユーロ圏各国のPMIはまちまちで、個別のデータへの反応は極めて乏しかった。ユーロ圏4-6月GDPは、前年比ベースが速報値の-0.7%から-0.5%へと上方修正され、ユーロドルを1.3180ドル付近まで小幅に押し上げる材料となったが買いは一時的。英欧における景況感の格差がはっきりしてきており、ユーロポンドは5月中旬以来のユーロ安・ポンド高を示現している。ユーロクロスでのユーロ下落も背景に、ドル安が進展するなかでユーロは上値を圧迫される1人負け状態となった。
クロス円も対ドルにつれ高。ポンド円は5月22日以来の高値となる155.67円まで、豪ドル円は7月26日以来の91.31円へ、NZドル円は先月20日以来の78.69円、加ドル円は95円台を回復させて95.03円まで高値を塗り替えた。ユーロ円は対ドルの重い動きで、131円前半での推移を余儀なくされた。ドル円は91.81円を高値に91.50円付近へ調整した。ただ、ユーロ円を除くクロス円の上昇で円安地合いも引き継がれており下値は浅かった。