【本日の見通し】米政府機関閉鎖懸念とイタリア政情不安でリスク回避先行
2013年09月30日 07:45
米政府機関の一部閉鎖の懸念が強まっている。30日の米会計年度末を前に新年度予算案で与野党の攻防は続いており、閉鎖が一部実施される公算が大きい。与党民主党が多数を占める上院と野党共和党が多数を占める下院では異なる暫定予算案を可決しており、与野党が妥結する見通しは低い。またルー財務長官は10月17日までに借入手段が尽きると述べており、デフォルト懸念も強い。以前より根強い米財政問題は正念場を迎えている。なお政府機関閉鎖ともなれば1996年以来、17年ぶり。
またイタリアでは、連立政権の一角を占めるベルルスコーニ前首相が率いる自由国民党の閣僚5人が辞任を表明した。前首相の議員はく奪問題に抗議する格好だが、レッタ政権も正念場を迎えた。
週明けオセアニア市場早朝はリスク回避の動きで始まった。円は主要通貨に対して買われ、ユーロが下落している。米財政問題では楽観視する向きもあるが、流石にぎりぎりともあり投資家心理は冷え切っている。安全資産としての受け皿になりやすい金相場さえ軟調に推移している。
本日は東京市場でHSBCの中国製造業PMI、NY市場ではシカゴ購買部協会景気指数などがある。