ロンドン市場 午前概況 ユーロ一段安 ドル円も122円付近が重い

2015年03月10日 20:15

ロンドン午前はユーロが一段安。ユーロドルの下落が他通貨にも波及し、結果としてドルが全面高となった。ドルインデックスは一時98.495まで上昇し、2003年9月以来の高水準を連日で塗り替えた。ユーロドルはショートカバーの動きをごく短時間にとどめ、ストップロスの売りを誘発して1.0735ドルまで下落。2003年4月以来の安値を示現した。この日も関係者から、加盟国の国債が中銀によって買い入れられたとの話が伝わった。独10年債利回りは過去最低の0.279%をつけたほか、周縁国の長期金利も引き続き低下した。ただ、ギリシャ国債は10%台を維持して高止まっている。ギリシャ債務協議に対する警戒感が根強いこともユーロの重し。ユーロ円は130.79円まで売られて昨日安値に接近し、ユーロポンドは2007年12月以来のユーロ安となる0.7133ポンドまで下落した。
 
ポンドドルは1.5029ドル、NZドル/ドルは0.7259ドル、ドル/加ドルは1.2683加ドルまで対ドルで下落。豪ドル/ドルは0.7604ドルと2009年5月以来の安値をつけ、ドル/スイスフラン(CHF)はスイス国立銀行(SNB)が通貨高防止措置を放棄して以降の対ドルでの安値を0.9963CHFまで更新した。
 
クロス円は対ドルの下落を受けて軟調。市場全般のムードがドル高であり、ドル円上昇による円安の波及効果は限定的。豪ドル円は92.76円、NZドル円は88.48円、加ドル円は96.05円まで下押し、ポンド円も183円半ばで上値重く推移した。ドル円は序盤にユーロ安を通じたドル高で122円台回復をうかがう動きもみせたが伸び悩み。米長期金利の低下が鮮明になると121円半ばへ失速した。